犬の習性について

犬は大変賢く、ときに人間の言葉を理解しているのではないかと思うこともある動物です。
しかしいくら心理的に親近感を感じることができたとしても、犬は人間と全く異なる種類の動物であるので、特有の性格や習慣を理解してあげなければいけません。

動物にとって最もつらいことは「やりたいことができないこと」と言われています。
犬が何か人間にとって不可解な行動をとっていたとしても、そこにはきちんと犬なりの理由が存在しているのです。
ですので問題となる行動であっても、まずは何故それをしたがっているかを考え、その上で対策をしていくようにしましょう。

まず犬という動物の起源をざっと見てみると、約1万2千年前より人間とともに生活をするようになったとされています。
祖先は野生の狼で、そこから人間生活に適応できるように品種改良がされ、性格が穏やかで人間に従順な現在のような犬となりました。
ただし本能的な部分ではまだ狼にかなり近いものを持っており、特に群れで行動をして集団内のリーダーの指示に忠実に従うという性格は、今も色濃く引き継がれています。

野生の狼は複数の家族単位で生活をし、寝食をともに同じ巣穴を使って固まって眠ります。
そのため自宅内に自分だけがぽつんと置いてきぼりになっている状態は、犬にとって大変ストレスを感じるものなのです。
同じペットでも猫は単独行動を基本とするので、犬のように不安を感じることは少ないのですが、室内で飼育をする時はそうした犬の不安を感じさせないよう、長時間の留守は避けましょう。

犬の問題行動の一つ「遠吠え」は、そうした寂しさの現れとされています。
飼い主の留守中に遠吠えをして近所に騒音を与える犬もいるので、そうしたときには心理面へのケアをしてあげてください。

穴掘りをする仕草も本能によるもの

もう一つ犬の大きな習性が「穴掘り」です。
昔話に出てくる「ここほれワンワン」ではないですが、犬は庭先や花壇の土をむやみに掘り返すような仕草を見せます。
これは飼い主にとっては大切なガーデニングを破壊される迷惑なものですが、実は犬にとっては穴を掘るという行為が心理的安定感をもたらすものなのです。

野生の狼などは自分のとってきたエサを外敵から隠すために地面に埋めるということをしますが、犬も自分の大切なものを埋めてしまうという習性を持っています。
また、昔から狩猟を手伝ってきた犬は、獲物を追い出すために穴をほって中に入るということをしてきました。
ダックスフンドなどは穴に入りやすくするために短足胴長という体型に進化したと言われており、穴を掘ったり中に入ったりすることにより、本能的な満足感を得ることができます。